統計数理研究所の丸山です。 >Date: Wed, 22 Apr 2015 16:07:29 +0900 >From: mitsuyoshi Dobashi <m.dobashi...@gmail.com>
>gpartなどの話題もありましたが、2TB以下のHDDでのマルチブートは >とりあえず MBRでしょうか? > >CPU: i3-4160 > MB: H81M-E (UEFI仕様) >HDD: 500GB >の構成です。 「UEFI仕様」というのは経験がないのですが、それはともかく、最近次のよう な事態を経験して、そろそろMBRスキームを捨てるべき時代になったと確信す るに至りました。MBRスキームは、FreeBSD2.2.6の時代からかれこれ17,18年も 使っていたのですが、、、。 「経験した事態」とは以下のような事です。 PCBSD10.1の「お任せインストール」で500GB ディスクをまるまるPCBSDにする と、以下のようにbois-boot と zfsのパーティションを含むGPTスキームとな ります(システム1)。 システム1 [root@samanta{107}] ~# gpart show -p ada0 => 34 1000215149 ada0 GPT (477G) 34 2048 ada0p1 bios-boot (1.0M) 2082 6 - free - (3.0K) 2088 995999744 ada0p2 freebsd-zfs (475G) 996001832 4194304 ada0p3 freebsd-swap (2.0G) 1000196136 19047 - free - (9.3M) このシステムを起動して / 以下を tar やら cp を使って、 MBR スキームの 300GBディスクに含まれる以下のような ufs ファイルシステムにコピーします。 システム2 => 63 625142385 ada0 MBR (298G) 63 1985 - free - (993K) 2048 3072000 1 ntfs (1.5G) 3074048 297619456 2 ntfs (142G) 300693504 287582208 4 freebsd [active] (137G) 588275712 36864000 3 ntfs (18G) 625139712 2736 - free - (1.3M) label/rootfs1 N/A ada0s4d label/var1 N/A ada0s4h label/usr1 N/A ada0s4k /dev/label/rootfs1 2031256 155548 1713208 8% / /dev/label/var1 2031256 521544 1347212 28% /var /dev/label/usr1 30450776 10800684 17214032 39% /usr するとシステム1では ALT+cntl+ファンクションキーで X の画面からVTYへの 切替えが正常に働くのに対して、システム2では、画面が変な色に変わるだけ で、実際問題として VTY は使えません(キー入力だけは効いていますが)。 調べてみると、システム1では起動時の dmesg が Copyright (c) 1992-2014 The FreeBSD Project. Copyright (c) 1979, 1980, 1983, 1986, 1988, 1989, 1991, 1992, 1993, 1994 The Regents of the University of California. All rights reserved. FreeBSD is a registered trademark of The FreeBSD Foundation. FreeBSD 10.1-RELEASE-p8 #25 d0fb866(releng/10.1): Thu Nov 13 07:57:26 EST 2014 root@bellicose:/usr/obj/root/pcbsd-build-10-STABLE/git/freebsd/sys/GENERIC amd64 FreeBSD clang version 3.4.1 (tags/RELEASE_34/dot1-final 208032) 20140512 VT: running with driver "vga". CPU: Intel(R) Core(TM) i5-3320M CPU @ 2.60GHz (2594.16-MHz K8-class CPU) (以下略) となっているのに対して、システム2では VT: running with driver "vga". が表示されません。これは boot code の違いによると考えています。システ ム1のboot code は gnu grubらしく、システム2の boot code は gpart bootcode -b /boot/boot0 ada0 gpart bootcode -b /boot/boot ada0s4 で作ったもの(boot0cfg -b boot0 と bsdlabel -B -b /boot/boot で作っても 同じ)です。 さらに、次のようなディスク構成のシステム3(120GB PCI SSD)にシステム1を コピーしても VTY は使えません。 システム3 => 34 250069613 ada1 GPT (119G) 34 6 - free - (3.0K) 40 40 1 freebsd-boot (20K) 80 2008 - free - (1.0M) 2088 16777216 2 freebsd-swap (8.0G) 16779304 10485760 3 freebsd-ufs (5.0G) 27265064 62914560 4 freebsd-ufs (30G) 90179624 41943040 5 freebsd-ufs (20G) 132122664 10485760 6 freebsd-ufs (5.0G) 142608424 62914560 7 freebsd-ufs (30G) 205522984 10485760 8 freebsd-ufs (5.0G) 216008744 34060896 9 freebsd-ufs (16G) 250069640 7 - free - (3.5K) label/pcmr1 N/A ada1p6 label/pcmu1 N/A ada1p7 /dev/label/pcmr1 5061624 545328 4111368 12% / /dev/label/pcmu1 30450776 10793128 17221588 39% /usr ここで boot code は gpart bootcode -b /boot/pmbr -p /boot/gptboot -i 1 ada1 で作ったものです。 以上は ThinkPad X230(chipset は Intel(R) HD Graphics 4000)上での実験で す。 更に、システム2とシステム3では、 zzz コマンドによる suspend ができませ ん。システム1では zzz コマンドによる suspend と resume はうまく働いて いるように見えます。 これらの違いが、 zfs と ufsの差によって生じているとは、私にはどうして も思えません。boot codeの違いによるものと思います。詳しい仕組みを私は 理解してはいませんが、この状況を標語的に表現すると、 伝統的な MBR stage 0 boot code と stage 1 bsdlabel boot code は、小型軽量ではあるが、現在の FreeBSD の機能を支えることは、 困難になりつつある。 と言えるように思います。 なお、この ML には「FreeBSDはサーバー用」という考えで、PCBSDに興味を持 たない方々が多いように感じていますが、PCBSDはFreeBSDに単にPCBSD meta packagesを pkg add しただけのもので、基本的には同じ機能を持っています。 無垢のFreeBSD10.1であっても、Xのパッケージを pkg add すれば、VTYに関す る上記の現象は同じように起こると思います。 長くなり過ぎるので、ここで一旦中断します。 -------- 丸山直昌@統計数理研究所 _______________________________________________ freebsd-users-jp@freebsd.org mailing list https://lists.freebsd.org/mailman/listinfo/freebsd-users-jp To unsubscribe, send any mail to "freebsd-users-jp-unsubscr...@freebsd.org"