平野です。 http://council.openoffice.org/servlets/ReadMsg?list=discuss&msgNo=675 OpenOffice.org コミュニティカウンシルのメーリングリストにコミュニティマ ネジャー、ルイスさんが投稿したものを [EMAIL PROTECTED] で翻訳しました。 ------------------ 今度の金曜日(11月4日)、IBMとSun主催の会議があります。OpenDocument フォーマットの普及推進を検討する会議です。この会議には多くの大企業が招待 されています。私とチャールズ・シュルツは、SunでないOOoの代表として招待さ れました。チャールズはこの会議に参加しないという判断をしました。
私はこの会議にOpenOffice.orgコミュニティカウンシル(コミュニティ評議会) を代表して参加したいと思います。お知らせするのが遅くなった事をお詫びしま す。この件について私はほとんどのカウンシルメンバーと個人的に話をしてきま した。しかしコミュニティカウンシルメンバーの全員とではありません。そして 公式なものでもありませんでした。この会議を実りあるものにしようではありま せんか。この会議を実りあるものにすることが可能な案をいくつかここに提示さ せていただきます。 *A案 OpenDocumenフォーマット(odf)開発をサポートするOpenDocument foundation (OpenDocumentファウンデーションは、OpenDocument基金、財団法人 OpenDocumentといったようなもの---khirano)を設立する。このファウンデー ション設立のポイント、要点は、いかにこのフォーマットについて仕事のできる 開発者を確保するか、だろうと推測します。例えばアクセシビリティ (accessibility)、CJK対応の改良など、満たさなければならない要件、課題が たくさんあります。OpenOffice.orgはこのOpenDocumentファウンデーションのメ ンバーにはなりませんが、OpenOffice.orgには OpenDocumentフォーマットの実 装という面で明らかにメリットがあります。OpenOffice.orgと同じような他のア プリケーションにも同様にメリットがあります。この考え方、シナリオは、魅力 的です。ファイルフォーマットはアプリケーション自体とはほとんど関係がない ので、 OpenOffice.orgは直接このファウンデーションには関与しません。ファ イルフォーマットは、アプリケーションのユーザーにとって重要なのです。 *B案 OpenDocumentファウンデーションの設立についてはA案と同じです。しかし、OOo が何らかの形でそれに含まれます。つまり、 OpenDocumentファウンデーション が、OOo開発の場を持つということです。これがどの様に運用されるかはわかり ませんが、そこは、リソース(resource)の配分について公平な場所となる可能 性があります。この考え方はちょっと説得力がないように思います。最初は、 IBMとSun(さらには他の競合者)との問題を解決するように思われたので、良い 考え方だと私は思いました。しかし、競合問題の解決は表面的なものに過ぎず、 根本的な解決にはなりません。 私は、このやり方が検討されたら OOo は反対するか、コミュニティカウンシル (the Community Council, http://council.openoffice.org )は関与しないと 言うべきだと思います。 *C案 OpenDocumentファウンデーションを設立する。*同時に* (OpenDocument ファウンデーションとは別に)OOo(開発)ファンデーションを設立する。ある いはOOoファウンデーションについて少なくともより実のある議論をする。私 は、この会議でOOoファウンデーションが設立されるということはないと思いま す。しかしながら、この会議には、本当の実力者(実際にファウンデーションを 設立する際にカギとなる人)がいるので、OOoファウンデーション設立のプラン をこの会議で提示することは意味があると考えます。 私はこの考え方のほうが良いと思います。それはクリーン(きれい、問題が少な い)だからです。この考え方の欠点は、いつもと同じ。(これまで縷々議論され てきたことです)。OOoファウンデーションは本当に必要なのか。それがどの様 な問題を解決するのか。どの様な問題を生み出すのか。これをはっきりさせなけ ればならない。しかし、ここに1つの可能な解決策がある。これは問題解決の助 けになると私は思います。この解決策(OOoファウンデーション設立)について は、さまざま型のものが多くの利害関係者によって議論されてきました。私は、 この会議に集まった代表者にこれを提案したいと思います。あるいは少なくとも 話をしたいと思います。 *OOoファウンデーションは、いつもの有力な会社などを含む創立者が設立し、 資金を提供します。これらの人々が最初の理事会を構成することになるでしょ う。設立後、アパッチ(Apache)のような仕組みの会員制をとり、理事の選挙を 行います。理事会は、会社の代表者と、どの会社にも属さないコミュニティの代 表者で構成されます。一言で言えば、現在の(OpenOffice.org)コミュニティカ ウンシルと同じような物です。大切なのはコミュニティの代表者が理事会にいる ことです。 *OOoファウンデーションは、幾つかの目的をもつことになります。最もあきら かな目的は、OOo開発の推進とコーディネート(調整)です。OOoファウンデー ションは、OOo開発の推進と調整を行いますが、OOoのIP(Intellectual Property:知的財産)を保有しません。(これについては現状維持です)。しか しながら、拡張機能(extentions)、アドオン(add ons)、その他同様な物に 対してIPを保有します。 サンがすぐにOOoのIPを寄付してくれるとは思いません。しかし、OOoのアドオン 開発という中立的な場を提供することは可能です。こうすれば、事実上、この ファウンデーションは、Laurentが提案しているインキュベータプロジェクトの より規模の大きなものになり、Laurentが提案しているのと同じような構造の多 くを利用することになるでしょう。(OOoファウンデーションがLaurentが提案し ているインキュベータプロジェクトのより規模の大きなものになるとしても) マーケティングは行います。 注 by khirano: Laurentさんについて http://council.openoffice.org/ Laurent Godardさんは、Community Contributor Representative コミュニティのコントリビュータ(貢献者)代表 http://scripting.openoffice.org/ またスクリプティングプロジェクトのリーダー このプロジェクトはextensionsやaddonsを開発するインキュベータプロジェクト に生まれかわる予定。 Laurentさんが、現在、ドメイン名 extensions.openoffice.org を申請中。 このような形のファウンデーションが、どの様に機能するかは簡単です。この ファウンデーションは、現在の(OpenOffice.org)モデルに従ってコードを保有 します。エンティティ(参加する個人、会社、グループ、組織など)はJCA(共 同著作権譲渡契約)を使い、それに従って、公正中立なファウンデーションに コードを寄付します。ライセンスはLGPLですが、JCAのもとに管理されます。も ちろん、エンティティは、ファウンデーションにアドオンなどコードを寄付した 後でも、アドオンその他に対して何でも好きなことができます。個人、会社な ど、いずれのエンティティも、プロジェクトを編成して、関連コードの維持管理 に責任を持つことができます。各アドオン、拡張機能のバイナリとソースコード は、エンドユーザーも含め誰でも利用することができます。 この拡張機能やアドオンはOOoのバイナリ・リリースに自動的に含まれることは なく、*オプション* です。プロジェクトのリード(責任者)がそれらをバイナ リ・リリースに含めるかどうかを判断します。このように実際のコード管理は、 はるかにシンプルになるはずです。 この形のファウンデーションで大切な点は、集中的にコードを管理して、(拡張 機能やアドオンの)コードの開発と利用がより簡単にできるようにすることで す。最終的に、このファウンデーションは、一部で言われているように、OOoの より大規模なソースコードを保有する組織の魅力的なモデルになる可能性があり ます。 このモデルの魅力的な点は、他の人からも指摘されているとおり、それが当面の 必要性(公的資金その他寄付金の受け入れ)に対応できることです。また現在の OOo開発と現行の資金の取扱いに影響を与えることなく、そのプロセスの一部を 公開できるということです。 コストについて:最低限の費用は、ウェブスペース、cvs(またはSVNなどバー ジョンコントロールシステム)、運営スタッフ、およびマーケティングにかかる 費用です。資金の大部分は、寄付でまかなえると考えています。また会費(スラ イド式)も利用できます。サイトそのものは、おそらくOOoのバイナリをダウン ロードするための場所になると思います。もっとも私はLinspireモデルのよう に、利用者が求めるものを自分で選ぶことができるようなシナリオを想像してい ます。 このような仕事のためになぜ現在のドメインを使用しなで、新たなドメインをつ くるのか。それは私たちが求めている場が提供されるからです。金銭的な寄付を 受けいれることができる非営利組織の要件と、コードの寄付を受け入れることが できる中立的な場という要件をあわせ持つ場を提供できるからです。提案が遅れ たことをお詫びします。以上の問題について皆さんのお考えを教えていただけれ ばさいわいです。 --------------- . khirano --------------------------------------------------------------------- To unsubscribe, e-mail: [EMAIL PROTECTED] For additional commands, e-mail: [EMAIL PROTECTED]