ぞあ.です。

Twitter の議論の中で出てきた「伝統的な方法」について、Facebook でどのようなものであるか解説されています。 → 
https://www.facebook.com/groups/osmjapan/permalink/1588771624508024/?comment_id=1588780481173805&comment_tracking=%7B%22tn%22%3A%22R0%22%7D


さて、どこかの注記などを読み落としていたらご指摘いただきたいのですが、タグ付け議論の前提として発災後のマッピングに OpenHazardMap 
で定義されるタグセットを使うというのは正しいのでしょうか?

OpenHazardMap にある Rationale *1 では "evaluate the risk of populations towards natural 
disasters." と書かれています。発災前の段階で起こりうる災害の範囲や規模を示すためのタグセットであるように見えます。

過去のほとんどの災害マッピングも含めて発災後の状況をマッピングするということであれば、Disaster-specific tags *2 
のタグを使う必要があると思います。
一方で、Disaster-specific tags のページでは災害の分類はあれど、それぞれのタグは定義されていないので使うことはできません。
OpenHazardMap のページや Tasking Manager の解説やインストラクション、または災害対応専用の Wiki 
ページを用意した上で「Disaster-specific tags を使いたいけどタグが定義されていないから OpenHazardMap 
のタグを準用する」といった記述と併せて使うべきタグを記録するという形をとるといいのではないでしょうか。


タスク #3308 のマッピング目的が、続けて起こるであろう地辷りや浸水被害の二次災害を評価するためのものであれば muramoto さんの示したように
私はこれらのタグについて以下のように考えます。
(a)natural=*, landuse=*, surface=*は不要
(b)hazard_prone=*, hazard_type=*をつけるのは許容される。
に賛同します。

マッピング目的が未来の二次災害を評価するものではなく、災害の状況を記録することであれば、「Disaster-specific tags 
を使いたいけど~」のような文言をどこかに追加した上で、いいださんの示した形で hazard_type=* は付与、hazard_prone=* 
は不要といった形でマッピングするのが良いと思います。
こちらの場合でも natural=*, landuse=*, surface=* は不要と考えます。理由はお二人が説明されている通りですし、landuse=* 
についてはキーの説明 *3 の中で "the human use of land." 
という一文があり、人間が能動的に土地を利用する場合に使われるキーであると読み取ったからです。


HOT 
側で災害マッピングやハザードマップに関するタグ付けについて十分な整備がなされれば日本に限らず災害前後のマッピングがもっと活発になるのではないかと思います。


*1: https://wiki.openstreetmap.org/wiki/OpenHazardMap#Rationale
*2: https://wiki.openstreetmap.org/wiki/Disaster-specific_tags
*3: https://wiki.openstreetmap.org/wiki/Landuse


On 2017/07/15 8:41, Satoshi IIDA wrote:
いいだです。

大枠として、+1 to muramoto さんです。

a)
洪水に対する natural = wetland は、一時的な地物の変化であり、
たいていの場合は数週間のうちに排水の対処が行われます。
OSMデータベースには入れないほうが良いのではないでしょうか。

土砂崩れに対する landuse=brownfield は、muramotoさんの意見のとおり、タグが異なります。
ただ、中長期的に、土砂が露出し続けることはあると考えます。
surfaceタグ、あるいは、landcover=bare_earthなどをつけることは理にかなうと考えます。

landcover(土地被覆)については、以下にまとまっています。
https://wiki.openstreetmap.org/wiki/Landcover
https://taginfo.openstreetmap.org/search?q=bare+earth#values

なお、「伝統的な方法」は僕も初めて聞きました。
僕の記憶の限りですが、洪水の被害がでた地域を natural=wetlandでタグづけしたのは、東日本大震災の際で、
landuse=brownfieldが使われたのは、大島の土砂崩れの際と認識しています。
どちらも多くの議論があったという記憶は無く、ドキュメンテーションも不足しています。

b)
2015年にHOTで対応が行われたコロンビアの地すべりでは、

hazard_type=landslide
geological=mass_movement
<https://wiki.openstreetmap.org/wiki/Geological%3Dmass_movement>

が使われています。
これらのタグも充分な議論が行われているとはいえませんが、
少なくとも、ドキュメント化されているだけよいのではないでしょうか。
ネパールの地震のときにも、議論があったようです。

https://wiki.openstreetmap.org/wiki/2015_Salgar_Colombia_landslide
https://wiki.openstreetmap.org/wiki/Key:hazard_type

hazard_prone=* に関しては、例えば土砂災害危険地域に対して与えられるものであり、
既に発生してしまっている災害地域に付与することは違和感があります。

https://wiki.openstreetmap.org/wiki/Key:hazard_prone


その他)
ざっと手元のMLを検索してみましたが、2015年に、HOTよく使うタグについての議論があったようです。
世界的に見てニーズはありますので、こうした議論をもとに、
Humanitarian レイヤのCarto CSSにPull Requestを送るのが良いのではと考えます。

https://lists.openstreetmap.org/pipermail/hot/2015-May/009196.html
https://github.com/hotosm/HDM-CartoCSS

OSM標準レイヤで追加を行う場合はこのへんですね。

https://github.com/gravitystorm/openstreetmap-carto/blob/master/landcover.mss


どちらにしろ、OSM上で描画した地物に対する継続的なメンテナンスや、
他者がメンテナンスを可能にするためのドキュメンテーション不備があると感じており、
そこは対応が必要と考えます。




2017年7月15日 6:55 tomoya muramoto <muramototom...@gmail.com>:

こんにちは。muramotoです。

青山学院大学の古橋先生を中心に福岡/大分豪雨災害のクライシスマッピングが進められていますが、
タスキングマネージャーで土砂災害や浸水地区被災状況のマッピングも開始されました(例 http://tasks.hotosm.org/
project/3308)。

このマッピングのタグ指定では、
浸水エリア: natural=wetland, hazard_prone=yes, hazard_type=Flood
土砂災害エリア: landuse=brownfield, natural=bare_rock, surface=dart,
hazard_prone=yes, hazard_type=landslide
が指定されています。

私はこれらのタグについて以下のように考えます。
(a)natural=*, landuse=*, surface=*は不要
(b)hazard_prone=*, hazard_type=*をつけるのは許容される。

理由は以下のとおりです。
理由(a) natural=wetland(
https://wiki.openstreetmap.org/wiki/Tag:natural%3Dwetland)は
<https://wiki.openstreetmap.org/wiki/Tag:natural%3Dwetland)%E3%81%AF>"either
permanently or seasonally"と記載されているので、浸水被害のように一時的な状態には不適です。
他のnatural=*も同様と考えます。landuse=brownfield(https://wiki.
openstreetmap.org/wiki/Tag:landuse%3Dbrownfield)は開発予定地です
<https://wiki.openstreetmap.org/wiki/Tag:landuse%3Dbrownfield)%E3%81%AF%E9%96%8B%E7%99%BA%E4%BA%88%E5%AE%9A%E5%9C%B0%E3%81%A7%E3%81%99>
。意味が違います。
理由(b) OpenHazardMap(https://wiki.openstreetmap.org/wiki/OpenHazardMap)
でこれらのタグは定義されているので、使用は許容されるかと思います。もちろん、地物ではないものをマッピングすることになるので、
批判はあるかと思いますが、wikiに記載されている以上、一定の正当性は有すると思われます。

タグ付けの妥当性についてみなさんのご意見をよろしくおねがいします。

なお古橋先生との議論はツイッターでスタートしており、そちらも参照いただけるとありがたいです。
https://twitter.com/muramototomoya/status/885865342601383936

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