Maho NAKATA wrote:
> でも、このようにQA担当者を酷使し、一人一人潰していくのは、プロジェクトとしては
> 辛いもので、これからは絶対にそのようにすべきではないと考えます。

私も、中田さんの意見に同感です。

> QA担当者はかなりの激務です。大抵はQA担当者が多くQAしていたと思います。
> そして二〜三週間はかかりっきりになります。

その点に改善のきっかけがあるように感じています。

どの時期には、どのような目的で、どのようなテスト項目を行なうのか。
というのを考えてみることから始まるのではないかと思います。

現在の日本語のコミュニティのやり方では、

 時期: 英語版がリリースされた後

 目的: リリースする (バグの発見ではない。例え見つけてもこの時期には直らない)

 テスト項目: 日数がかかる多くのテスト項目


中田さんご自身でもお気づきの通り、

> 「ビルドが入手されたらそれでリリース許可」にするほうがよほどよくみえます。

バグ発見ではなく、リリースを許可するという掛け声を掛けるためだけに、やみくもに
多くのテスト項目を大量投入している。という現状に、そろそろ気が付いてきた頃だと
思います。

OpenOffice.org の英語版と日本語版の違いは、技術的な観点から比較すると、
help/ja (オンラインヘルプの内容) program/resource/xxxja.res (メニューやダイアログ
の文字列) ぐらいといっても過言ではないかもしれません。
機能を司る program/xxx.dll は英語版と日本語版で同じ物です。(コンパイルした時刻な
どを示すような数バイトは異なると思います。)

では、ここで質問です。英語版で機能はOKだ。としてリリースが許可されリリースされた
版に対して、日本語のコミュニティで同様に機能についてテストするのは、意味があること
でしょうか。

その答えは、「あり」でもあり、そしてまた同時に「なし」でもありだと思います。

「あり」というのは、日本語ネイティブの人しか判断ができないテスト項目は、日本語の
コミュニティでテストするべきである。例えば、PDF出力の機能は、PDFファイルが生成さ
れました。よってOKです。だけでいいでしょうか。いけませんよね。縦書きの文字が期待
する向きで表示されているかどうかなどについては、日本語ネイティブの人が判断しなけれ
ばOKかNGかがわかりませんよね。

「なし」というのは、言語に関係ない機能ですね。例えば、Calc 上での数値計算は、
英語版でも日本語版でも違いは出てこないでしょう。Impress のプレゼンテーション上の
アニメーションの動きも言語版の違いは出てこないでしょう。


> 全く成果があがらないし、OOoにフィードバックも不可能です。これならば、QAの要件を
> 「ビルドが入手されたらそれでリリース許可」にするほうがよほどよくみえます。
> しかし、これは、全くQAを放棄すること意味し、OOoの信頼性は低くなるので
> これもできません。

OOoの信頼性を低くしたくない、という点については、私も同意します。

そして、その目標を達成しようとして、英語版が出た後のこの時期に「いっぱいつめこんだ
QA のテスト項目」をひとつとして残さずにすべてやり遂げよう。

というようなやり方を続けた結果、先に、中田さんが懸念されているように、「QA担当者を
酷使し、一人一人潰していく」ということにつながってしまったのではないかと思います。

時期と、目的、そして、テスト項目をバランスよく配分すれば、目的とその手段が明確に
なってきますから、テスト作業をやってみたい人も増え、そして高い品質も実現できるの
ではないか。と。これからは、目的とその手段のバランスを良くして行きましょ。

今回の 2.2.1 では、英語版に続いて、フランス語版やドイツ語版、イタリア語、ポーランド語、
ロシア語がすぐにリリースされてきたのは、どうしてかな。どうやっているのかな。
というようなところを考えてみるとか、聞いてみるとかしてみると、今まで思っても見なかった
解決策が見えてくるかもしれませんよ。

Tora

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