姉崎です。

日付: 2007/02/26 13:23, Adachi Junichi さんは書きました:
> トレードマーク・ポリシーの事情を把握できていないのですが、
> 上記をさっと読んだところでちょっと衝撃的だったので書いてしまいました。
> Mozilla のソフトウェアはオープンソースであることをやめた
> ように感じてしまったのです。

オープンソースと知的財産(IP)とは相容れない感じはしますよね。

Linuxの商標も1998年出願して、登録は2003年です。
 http://jla.linux.or.jp/WG/TradeMark/index.html
登録すべきか否かは、日本Linux協会でも、特許庁の審査官も悩んだ末で、登録と
しました。

理由はいくつかありました。

a) コンピュータの9類ではLinus以外取れないとしても、他の類で登録が認められてしまっている。
 本家本元が認められていない状況はおかしい。

b) 他の類で、「Linux完全攻略」とか書籍を書いた人に16類の紙での商標権者が
 お話しましょうと言ってきた問題があった。(アスキー社が裁判で勝訴)

c) Linuxは商標権も無い、いい加減なものと見られることがあった。

現在は、Linusが所属する旧OSDLのThe Linux Foundationが商標管理を行おうとしています。
 http://www.linux-foundation.jp/modules/tinyd0/index.php?id=8

こういう窓口があると、特に企業的にありがたいのは、

d) 日本語表記形式の指定がある(決まる)
 Linuxは、Linus Torvalds氏の日本およびその他の国における登録商標または商標です。

e) 「xxxLinux」「LinuxYYY」などの商標は、登録済みのものもありますが、企業によっては
 「Linux」の権利者の権利侵害になるとみなして、社内的に通らない事態を回避し、
 Sublicenseを取得する手続きを踏むことができる。

というメリットがあります。

以上、登録商標Linux(R)での例ですが、参考になれば幸いです。

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